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カセットボンベは何本いるのか——3人で1週間なら18〜21本。冬は置き場所も見直す

カセットボンベは何本いるのか

カセットコンロはある。ボンベも何本かは買ってある。で、何本あれば足りるのか。

先に答えを書きます。3人家族の1週間(7日)分なら、18〜21本です。

3人で1週間なら、カセットボンベは18〜21本

答えが1つの数字にならないのは、目安を出している資料によって本数が違うからです。この記事では、その幅の読み方と、寒い時期に気をつけたいことを順に書きます。

資料によって、目安が2つあります

  • 東京都「東京備蓄ナビ」 … 1人1日1本(3歳以上で数える)
  • 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」 … 1人1週間あたり約6本

7日分に直すと、1人あたり7本と6本。この差が、人数ぶん広がります。

人数 7日分(東京備蓄ナビ) 7日分(農林水産省) 3日分(東京備蓄ナビ)
1人 7本 約6本 3本
2人 14本 約12本 6本
3人 21本 約18本 9本
4人 28本 約24本 12本

東京備蓄ナビの列は、3歳以上の人数で数えています(乳幼児は数に入れません)。農林水産省のガイドは1週間あたりの目安なので、3日分の列は東京備蓄ナビだけで出しています。

どちらか1つを選ぶなら、多いほう(東京備蓄ナビ)を目標にして、少ないほうを「ここまでは必ず」の線にするのが使いやすい読み方です。2つの資料のどちらで見ても足りている状態になります。

カセットコンロは、人数で台数が決まります

ボンベと違って、コンロは日数では増えません。東京備蓄ナビの目安は、3人までなら1台、4〜6人なら2台です。

2台にするときは、並べて使わないでください。東京消防庁は、カセットこんろを2台以上並べて使うことや、こんろを覆うような大きな鍋・鉄板を使うことを、事故の原因として挙げています。

寒い時期は、置き場所を見直す

冬にボンベを使うなら、知っておきたい性質があります。

イワタニの公式オンラインショップは、カセットガス(ブタンガス)の特性上、5℃以下では点火しにくくなる場合があると案内しています。

ボンベをまとめて買うと、物置やベランダ、車の中にしまいたくなります。けれど地域によっては、冬の屋外は朝晩に5℃を下回ります。いざ使う日に、火がつきにくい場所へ置いていることになりかねません。

ボンベは、人が過ごす部屋に近い場所へ

反対に、熱いところもいけません。東京消防庁は、ボンベを暖房機のそばやガスこんろの近くなど、高温になる場所に置かないよう呼びかけています。冷えたボンベを、火やストーブで温めるのも同じ理由で危険です。寒すぎず、熱すぎない室内の収納が向いています。

カセットボンベで動くストーブを暖房に使う予定なら、そのぶんのボンベは調理用とは別に数えてください。東京備蓄ナビは、こうしたストーブを使うときは換気が必要だとしています。

ボンベにも使用期限があります

東京消防庁は、カセットボンベを製造後約7年以内に使い切るよう呼びかけています。カセットこんろは、製造後10年ほどで買い替えを検討する目安です。

21本を一度に買うと、7年後に21本まとめて期限が来ます。少し多めに持っておき、鍋料理や焼き肉でふだんから使って、使ったぶんを買い足す。この回し方なら、期限切れのボンベをまとめて抱えることがありません。回し方のコツはローリングストックが続かない理由にまとめています。

まず3日分から

18〜21本は、3人家族の1週間分です。一度にそろえなくて大丈夫です。

同じ3人家族の3日分なら、9本。いま家にある本数を数えて、そこから足していけば届きます。ボンベ以外も含めた1週間分の全体は、3人家族で1週間分の備蓄は、どれだけ?にまとめています。

出典

カセットボンベの目安(1人1日1本〔3歳以上〕)、カセットコンロの台数(3人まで1台・4〜6人で2台)、ボンベの使用期限(6〜7年)とローリングストックでの備え方、カセットボンベが燃料のストーブは使用時に換気が必要であること: 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)。表の数字は、この目安から防災備蓄アプリ「蔵太郎」の計算で出したものです。

カセットボンベ「1人/1週間当たり約6本」: 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(7)熱源を確保しよう(平成31年3月)

カセットこんろを2台以上並べて使わない・こんろを覆う大きな調理器具を使わない・ボンベを暖房機のそばなど高温になる場所に置かない・ボンベは製造後約7年以内に使い切る・こんろは製造後約10年で買い替えを検討: 東京消防庁「カセットこんろの誤使用・誤廃棄による事故に注意!」

「カセットガス(ブタンガス)の特性上、5℃以下では点火しにくくなる場合があります。」: イワタニ公式オンラインショップ(イワタニアイコレクト)カセットガスストーブ「マイ暖」の商品ページ

最終確認日: 2026年10月15日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「まずは家にあるボンベを数えてみましょう。3人家族なら9本で3日分です。冬の前に、しまう場所も部屋の近くへ移しておけば安心ですよ」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)

水道・電気は何日で戻るのか——首都直下地震の想定で見る「1週間分」の意味

水道・電気は何日で戻るのか

「備蓄は1週間分」とよく言われます。では、大きな地震のあと、電気や水道は実際に何日で戻るのでしょうか。

国は2025年12月、首都直下地震の新しい被害想定を公表しました。その中に、電気・水道・ガスが日を追ってどこまで戻るかの見通しがあります。

先に要点を書きます。

戻る順番は、電気 → 水道 → ガス。1週間たっても、水道は6人に1人が断水

日を追って見ると、こう戻ります

想定では、ライフラインが止まっている割合が、次のように減っていきます(停電は軒数、断水は人数、ガスは戸数に対する割合です)。

直後 1日後 3日後 1週間後 2週間後 1か月後
停電 52% 52% 52% 2% 2% 2%
断水 29% 27% 24% 16% 9% 2%
都市ガスの停止 13% 12% 12% 10% 7% 2%

中央防災会議の作業部会「都心南部直下地震の被害想定」(2025年12月19日)の停電率・断水率・支障率(断水は停電の影響を含む値)。首都圏全体の割合で、被害の大きい地域ほど長く続きます。

割合は首都圏全体の平均です。想定は、復旧の条件が厳しい地域では、止まる期間がさらに長くなる可能性があるとも書いています。

電気:3日目までは約半分の家で止まる

停電は、3日後までは約半分(52%)の家で続くと見込まれています。発電所が被災して、電気を送る力そのものが足りなくなるためです。

1週間後には2%まで下がります。ただしこれは、電線などが壊れて使えない家の割合です。発電所の復旧には1か月ほどかかるとされていて、4日目以降は計画停電などで、電気を使える時間帯が限られる前提になっています。

備蓄でいえば、明かりと、スマートフォンの充電に効いてきます。夜が3回以上来る前提で、懐中電灯やランタンの電池、充電器を見ておくと安心です。

水道:1週間たっても、6人に1人

断水は、直後の29%から少しずつ減ります。それでも1週間後に16%、2週間後に9%。ほとんど解消するのは1か月後です。

1週間後の16%は、およそ6人に1人です。直後に断水した29%と比べると、断水した人の半分以上が、1週間たってもまだ水が出ない計算になります。2週間後でも、3割ほどが残ります。

水道が止まると、困るのは飲み水だけではありません。水洗トイレも流せなくなります。水とトイレの備蓄は、ライフラインの中でいちばん長い「待ち」に向き合うものです。簡易トイレの数え方は災害用トイレは何回分いるのかにまとめています。

水とトイレは、7日分を「ゴール」ではなく「通過点」として見る

ガス:最後に戻る

都市ガスは、止まる家の割合こそ1割ほどですが、戻るのがいちばん遅く、最も長い地域で約5週間かかると見込まれています。安全点検とガス管の復旧に時間がかかるためです。

ガスが止まっているあいだの調理は、カセットコンロが頼りです。一方で、電気は1週間ほどでおおむね戻る見込みなので、そのあとは電気ケトルや電子レンジでも温められます。カセットボンベが特に要るのは、電気もガスも使えない最初の数日です。

「1週間分」は、何を待つための日数か

並べてみると、1週間は電気がおおむね戻るまでの長さに重なります。電気が戻れば、明かりと充電、それに温める手段がそろいます。

一方で、水道とガスはその先も続く家があります。1週間分がそろったあとに余裕を足すなら、水とトイレに足しておくのが、この想定に合った足し方です。

ここで見ているのはライフラインの話です。水や食料などの支援物資がいつ届くかは別の話で、公助はいつ来るのかにまとめています。

もうひとつ、この数字は首都直下地震の想定です。南海トラフ地震や、お住まいの都道府県が独自に出している被害想定では、地域ごとに見込みが違います。お住まいの都道府県の防災のページで「被害想定」を探すと、ライフラインの見通しが載っていることがあります。

出典

停電率・断水率・都市ガスの支障率の推移、電力の供給側設備の復旧に1か月程度を要すること、被災4日目以降は計画停電等の需要抑制対策により少なくとも1日のうち決まった時間帯は電気を使えると想定していること、断水がおおむね1か月後に解消すること、都市ガスは供給停止が多い地域でも約5週間で供給支障が解消されること、復旧に係る条件が厳しい地域では供給停止がさらに長期化する可能性があること: 中央防災会議 防災対策実行会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ「都心南部直下地震の被害想定【定量的な被害量】」(令和7年12月19日)Ⅲ 4. ライフライン被害と復旧の見通し(PDF 3.8MB)/資料一覧ページ

最終確認日: 2026年10月15日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「戻る順番が分かると、何から備えればいいかが見えてきますね。まずは3日分から。そこから1週間分へ、少しずつ積んでいきましょう」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)

マンションのトイレは、何回分いるのか——水が出ても流せない日を数える

マンションのトイレは、何回分いるのか

マンションに住んでいて、簡易トイレをいくつ用意すればいいか迷っている。そんな方に向けた記事です。

先に答えを書きます。数え方は戸建てと同じで、1人1日5回。違うのは、何日分で数えるかです。

簡易トイレ = 5回 × 人数 × 7日(マンションなど集合住宅の目安)

東京都の「東京備蓄ナビ」は、戸建てには3日分、マンションなど集合住宅には7日分を目安にしています。大人2人なら、戸建ての30回分に対して70回分です。

人数ごとの回数

人数(3歳以上) 3日分 7日分
1人 15回分 35回分
2人 30回分 70回分
3人 45回分 105回分
4人 60回分 140回分

東京備蓄ナビの目安(3歳以上で1人1日5回)から計算しています。0〜2歳の乳幼児は数に入れず、そのぶんはおむつで備えます。

表の回数は、使う日数でそのまま読めます。7日分の列がマンションの目安です。

マンションは、なぜ長く見ておくのか

東京備蓄ナビの画面には、集合住宅を7日分にしている理由は書かれていません。ここでは理由を推測せず、東京都の別の制度から、マンションで何が起きるかを見ておきます。

東京都には「東京とどまるマンション」という登録制度があります。停電しても、水の供給やエレベーターの運転に必要な最小限の電源を確保しているマンションなどを登録・公表するものです。

裏返すと、そうした電源のないマンションでは、停電すると水もエレベーターも止まるおそれがあるということです。外の水道管が無事でも、建物によっては、水を上の階へ送るポンプが電気で動いているためです。

停電は、すぐには戻らないかもしれません。国の首都直下地震の想定(2025年12月)では、首都圏の約半分(52%)の家で、被災から3日後まで停電が続くとされています。

水が出ても、流してはいけない日がある

マンションのトイレには、もうひとつ事情があります。

東京都は、地震のあとにマンションのトイレが使えなくなる場合があるとして、こう注意しています。上の階の人が排水管の損傷に気づかずにトイレを使うと、下の階で汚水があふれ出るおそれがある。

マンションのトイレは、断水が戻るまでではなく、排水管が確かめられるまで使えない

水が出るようになっても、管理組合や管理会社から使ってよいと案内があるまでは、簡易トイレで過ごすことになります。日数を長めに見ておく理由は、ここにもあります。

トイレを我慢しないことも大切です。東京備蓄ナビは、トイレを我慢するために食事や水を減らすと、体調を崩すことにつながると書いています。回数を削らずに、5回のまま数えてください。簡易トイレそのものの選び方や、トイレの備蓄がいちばん足りていない話は、災害用トイレは何回分いるのかにまとめています。

置き場所は、家の中に

エレベーターが止まると、地上の倉庫や車に置いた備蓄を取りに行くのは、階段を往復する仕事になります。7日分は、部屋の中に置いておくのが基本です。

簡易トイレは便袋と凝固剤のセットで、水や食料に比べるとずっとかさばりません。7日分を部屋の中に置いても、置き場所の負担は数字の印象ほど大きくありません。

水を給水所からもらってくるときも、階段で運ぶことになります。東京備蓄ナビは、リュックに大きめのポリ袋をかぶせて水を入れると、ポリタンクより楽に運べると紹介しています。集合住宅の上の階に住んでいる人に向いた方法です。

管理組合に聞いておきたいこと

マンションの事情は、建物ごとに違います。次の3つを、平時のうちに管理組合や管理会社へ確かめておくと、何日分を目安にすればいいかが見えてきます。

  • 停電したとき、水とエレベーターは使えるか(非常用の電源があるか)
  • 地震のあと、排水管を誰がどう確かめて、いつ「流してよい」と知らせるのか
  • マンションとして備えている簡易トイレや備蓄はあるか

マンションの共用の備えがあっても、各家庭のぶんは別に数えておくと安心です。まずは家族の人数に5回をかけて、3日分から積んでいきましょう。

出典

簡易トイレの目安(1人1日5回〔3歳以上〕)、戸建て3日分・マンションなど集合住宅7日分、トイレを我慢するために食事や水を減らすと健康状態の悪化につながること、リュックに大きめのポリ袋をかぶせて水を運ぶ方法: 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)。表の数字は、この目安から防災備蓄アプリ「蔵太郎」の計算で出したものです。

「東京とどまるマンション」の仕組み(停電時でも水の供給やエレベーターの運転に必要な最小限の電源を確保するなど): 東京都「東京とどまるマンション」案内(PDF 776KB)

地震発生時にはマンションのトイレが使用できなくなる場合があること、上の階の居住者が排水管の損傷に気付かずにトイレを使用すると下の階で汚水があふれ出るおそれがあること: 東京都「災害時に備えてマンホールトイレの設置工事をしませんか?」(東京とどまるマンションマンホールトイレ整備促進事業、PDF 534KB)

停電率(被災直後〜被災3日後で52%): 中央防災会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ「都心南部直下地震の被害想定【定量的な被害量】」(令和7年12月19日)4.3 電力(PDF 3.8MB)/資料一覧ページ

最終確認日: 2026年10月15日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「マンションでも、数え方は1人1日5回のままで大丈夫です。まずは3日分を部屋の中に。そこから7日分へ積んでいきましょう」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)

「水は1人1日3L」は、何のための3Lか——トイレを流す水は入っていません

「水は1人1日3L」は、何のための3Lか

防災の水の目安は「1人1日3L」。どこで調べても、まずこの数字が出てきます。

聞いた人の反応は、だいたい2つに分かれます。「そんなに飲まない」と「それで足りるの?」です。

先に答えを書きます。どちらの感じ方も、3Lの中身を知ると片づきます。

3Lは「生きるのに必要な水」。トイレを流す水・体を洗う水は入っていない

3Lに入っているもの

東京都水道局は、この数字を「人間に必要な水の量は1人1日3リットル」と説明しています。東京都の「東京備蓄ナビ」も、生命を維持するのに必要な水分量の目安として3Lを置いています。

中身は、飲む水と、食べるための水です。東京備蓄ナビの英語版は、この品目を「飲用・調理用など」の水と書いています。

反対に、ふだん家で使っている水の多くは、この3Lに入っていません。

  • トイレを流す水
  • 手や体を洗う水、お風呂
  • 食器を洗う水、洗濯

つまり3Lは、断水した家で最後まで削れない部分の量です。

「そんなに飲まない」と思ったら

3Lを全部飲む必要はありません。飲み物として口にするのは、その一部です。

残りは食べるために使います。アルファ化米やフリーズドライ、カップ麺のように、水かお湯を注いで食べる非常食は少なくありません。農林水産省のガイドも、非常食を食べるには飲料水が欠かせない、と書いています。

「うちはそんなに飲まないから2Lで」と減らすと、削れるのは飲む量ではなく、食べられる非常食の数のほうです。

3Lを減らすと、減るのは食べられる量

「それで足りるの?」と思ったら

足りません。トイレも手洗いも洗い物も、3Lの外だからです。

ただ、ここで水を何十リットルも買い足す必要はありません。水で済ませていたことを、水を使わない道具に置き換えます。

ふだん水を使うこと 水の代わりに 目安(1人1日)
トイレを流す 簡易トイレ 5回分
手を洗う・食卓を拭く 除菌ウェットティッシュ 10枚
食器を洗う ラップを敷いて、洗わずに済ませる 世帯で1本
歯みがき 口内洗浄液・歯みがき用のウェットティッシュ —
お風呂 体を拭く大判のウェットタオル —

「水の代わりに」の組み合わせと目安は、東京備蓄ナビの品目と1人1日あたりの目安(簡易トイレは3歳以上)によります。ラップは世帯単位で数える品目です。「—」は目安の数量が決まっていない品目です。

東京備蓄ナビの品目リストも、この考え方でできています。ラップや口内洗浄液は「断水」の項目に入っていて、水の量を増やすのではなく、水を使わずに済ませる側に並んでいます。

とくにトイレは、断水中はそもそも流せません。流すための水を備えるより、流さずに済む簡易トイレを備えるほうが確実です。簡易トイレの数え方は災害用トイレは何回分いるのかにまとめています。

くみ置きの水は、期限が来たら「生活用水」へ

それでも、掃除や体を拭くときに少し水があると助かります。その水は、くみ置きから回せます。

東京都水道局によると、水道水をくみ置きしたときの塩素の効き目は、直射日光を避けた常温で3日ほど、冷蔵庫で10日ほどです。期間が過ぎた水は、掃除や洗濯に使うよう勧めています。

飲み水はペットボトルで3Lずつ数え、くみ置きの水は飲み水の数には入れず、生活用水として使う。2つを分けて数えると、3Lの意味がぶれません。

1人あたりなら、ペットボトルで何本か

3Lのまま数えると、1人あたりの量はこうなります。

  • 3日分 … 9L(2Lのペットボトルで5本)
  • 7日分 … 21L(2Lのペットボトルで11本)

中学生以上の目安です。3歳〜小学6年生と乳幼児は1日2.4Lで数えます。家族の組み合わせごとの量は、3人家族で1週間分の備蓄は、どれだけ?に表にしてあります。

3Lは多すぎる数字ではなく、削れない最低限です。そのぶんはペットボトルで確保して、トイレや手洗いは水を使わない道具で埋める。この分け方なら、水を何十リットルも積まずに済みます。

出典

「人間に必要な水の量は1人1日3リットルです」、くみ置き水の塩素の効果(常温で3日程度・冷蔵庫で10日程度)、保存期間が過ぎた水を掃除や洗濯に使うこと: 東京都水道局豊島営業所「災害に備えて 飲み水の確保を!」(地域水道ニュース、PDF 1.7MB)

水の目安(1人1日3L、3歳〜小学6年生・乳幼児は2.4L)と、生命を維持するのに必要な水分量としての説明、品目名の英語表記「Water (for drinking, cooking, etc.)」、簡易トイレ(1人1日5回〔3歳以上〕)・除菌ウェットティッシュ(1人1日10枚)・ラップ・口内洗浄液・歯みがき用ウェットティッシュ・ウェットボディタオルの用途と、それらが「断水」の項目に分類されていること: 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)。1人あたりの量は、この目安から防災備蓄アプリ「蔵太郎」の計算で出したものです。

非常食を食べるには飲料水が不可欠であること: 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(7)熱源を確保しよう(平成31年3月)

最終確認日: 2026年10月15日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「3Lは、削らずにそのまま数えて大丈夫です。トイレや手洗いは、水を使わない道具でちゃんと埋められますよ」

うちの家族で水が何リットルいるか計算する(かんたん診断)

備蓄アプリを選ぶときに見る4つ——入れる前に確かめておくこと

備蓄アプリを選ぶときに見る4つ

備蓄を管理するアプリを探すと、いくつも出てきます。機能の一覧はどれも似ていて、違いが分かりにくいところです。

この記事は、備蓄アプリ「蔵太郎」の運営が書いています。ただ、ここに挙げる4つは、ほかのアプリを選ぶときにもそのまま使えます。

先に答えを出します。見るのは次の4つです。

  • 家にある実物を、数と期限まで入れられるか
  • 家族構成で、必要な量が変わるか
  • どこに置いたかを残せるか
  • 電波が無くても開けるか

どれも、インストールして5分あれば確かめられます。順に理由と確かめ方を書きます。

1. 家にある実物を、数と期限まで入れられるか

備蓄アプリには、大きく分けて2つの形があります。

ひとつはチェックリストの形です。「水」「非常食」に印を付けていくので、手軽に始められます。ただ、分かるのは「ある」か「ない」かまでです。

もうひとつは、家にある実物を数と期限まで入れる形です。こちらなら「あと何日もつか」「いつ切れるか」まで分かります。

「ある」と「足りている」は違う。数が入らないと、足りているかは分からない

確かめ方は2つです。

  • 数を直接打てるか。ウェットティッシュ80枚入りを買って、「+」を80回押すことになるアプリは続きません
  • 期限のお知らせを、何日前に鳴らすか選べるか。ちょうどいい日数は、ふだんの買い物の間隔で決まります(週1回まとめ買いなら7日、月1回の注文なら30日)

お知らせの日数の決め方は、ローリングストックが続かない理由の記事で詳しく書いています。

2. 家族構成で、必要な量が変わるか

必要な量は、「1人1日3L×人数」のように人数だけでは決まりません。年齢で変わります。

東京都「東京備蓄ナビ」の目安で、3人家族の1週間(7日)分を出すとこうなります。

3人の内訳 水 主食
大人3人 63L 63食
大人2人+小学生1人 59L 59食
大人2人+乳幼児1人 59L 42食+液体ミルク42食

「大人」は中学生以上、「小学生」は3歳〜小学6年生、「乳幼児」は0〜2歳。端数は切り上げています。

乳幼児がいる家では、主食が減るかわりにミルクが入ります。人数だけで数えるアプリでは、ここが抜けます。

確かめ方は、最初に家族のことを聞かれる画面を見ることです。子どもの年齢の区分、乳幼児、高齢者、ペットを入れる欄があるか。住まいの形(戸建てか、集合住宅の上層階か)を聞かれるかも見ておくと安心です。

3. どこに置いたかを残せるか

蔵太郎では、備蓄を1か所にまとめず、分けて置くことをおすすめしています。浸水などで、1か所が丸ごと使えなくなることがあるからです。置き場所の考え方は、浸水深で決める、備蓄の置き場所の記事にまとめています。

ところが、分けて置くほど「どこに何があるか」が分からなくなります。

子どもと同居している母親800名への調査では、備蓄の置き場所を「家族全員が知っている」のは34.3%でした。3家庭に1家庭ほどです。

置いた本人が不在の日に見つからない備蓄は、無いのと同じ

確かめ方は、品目ごとに置き場所を書けるか、そして場所ごとに一覧で見られるかです。家族と共有できるアプリなら、置いた本人がいない日でも探せます。

4. 電波が無くても開けるか

備蓄アプリをいちばん開きたいのは、停電や通信障害の中かもしれません。そのときにデータがインターネットの向こうにしか無いと、開けないことがあります。

これは、いちばんかんたんに確かめられます。

機内モードにして、アプリを開いてみる

備蓄の一覧と期限が見られれば合格です。読み込みの画面で止まるなら、災害時の確認には使えないと考えておいてください。

あわせて、機種変更したときにデータを引き継げるかも見ておくと安心です。電波が無くても開けて、しかも端末をなくしても消えない。この両方がそろっていると、長く使えます。

反対に、備蓄アプリに任せないもの

備蓄アプリが答えるのは「何が、どれだけ、どこにあるか」です。次のものは受け持ちが違います。

  • 家族の安否確認
  • 災害の速報や警報
  • 避難所の場所や混み具合

これらは、お住まいの自治体の防災アプリや、国・自治体の公式の情報で受け取ってください。備蓄アプリと役割を分けて、両方入れておくのがいちばん確実です。

もうひとつ、無料でいくつまで登録できるかも先に見ておくと安心です。途中で上限に当たると、家の備蓄を入れ切る前に止まってしまいます。

確かめ方のまとめ

見るところ 確かめ方
実物を数と期限まで 数を直接打てるか。お知らせの日数を選べるか
家族構成で量が変わるか 子どもの年齢・乳幼児・高齢者・ペットの欄があるか
置き場所を残せるか 品目ごとに書けるか。場所ごとに見られるか
電波が無くても開けるか 機内モードで開いてみる

蔵太郎の場合

最後に、この4つに蔵太郎がどう答えているかを書いておきます。

  • 実物 … 数は直接打てて、期限も入れられます。お知らせは最初は30日前と14日前で、日数は変えられます
  • 家族構成 … 年齢の区分ごとの人数と住まいの形、ペットの有無から、65品目の必要量を計算します
  • 置き場所 … 品目ごとに書いておけて、場所ごとに一覧で見られます。家族との共有は2人まで無料です
  • 電波 … データは端末の中にあるので、機内モードでも開けます。アカウントを連携しておけば、機種変更でも引き継げます

登録できる件数に上限はありません。安否確認・災害速報・避難所の情報は持っていないので、そこは自治体の防災アプリと一緒に使ってください。

出典

備蓄の置き場所を「家族全員が知っている」34.3%: ミドリ安全「2026年 家庭の防災対策実態調査」(2026年3月4日発表)。調査期間2026年2月12日〜15日、インターネットリサーチ、子どもと同居している20〜49歳の全国の母親800名(地域別に各100名の均等割付)。全世帯の平均ではありません。

3人家族の7日分の目安(1人1日あたり 水3L〔3歳〜小学6年生・乳幼児は2.4L〕/主食3食〔3歳〜小学6年生は2.4食、乳幼児はミルクで数える〕): 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)。表の数字は、この目安から「蔵太郎」の計算で出したものです。

⚠️ 4つの基準と確かめ方、備蓄を分けて置くことは、調査の結果ではなく蔵太郎からの提案です。

最終確認日: 2026年9月29日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「4つ全部そろっていなくても大丈夫。まずは、いま入れているアプリを機内モードで開けるか、試してみてくださいね」

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乾物でローリングストック——「何日分」は増えなくても、置いておく理由

乾物でローリングストック

切り干し大根、わかめ、ひじき、かつお節。台所の引き出しに、たいてい何かしら入っているものです。

乾物はローリングストックに向いている、とよく言われます。これは本当です。ただし、備蓄の中での役割は、主食とは違います。

主食で日数をつなぎ、乾物で体調をつなぐ

乾物をいくら増やしても、「うちは何日分あるか」の答えはほとんど変わりません。それでも置いておく理由があります。順に書きます。

乾物は「何日分」を増やさない

在宅避難が何日もつかを決めるのは、水・主食・トイレのような、毎日かならず減っていくものです。

東京都の「東京備蓄ナビ」も、水や主食は1人1日あたりの量で示しています。ところが乾物の量は「適量」で、1人何袋という決まりがありません。

つまり乾物は、日数を数える品目ではありません。わかめを10袋買い足しても、主食が2日分なら、その家は2日しかもちません。

ここを取り違えると、乾物の棚が充実しているのに主食が足りない、という備え方になります。日数を伸ばしたいときは、先に主食を足してください。

それでも置いておく理由は、栄養です

農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」には、こういう一文があります。

レトルトご飯と缶詰でおなかは満たせても、野菜のぶんが抜けやすい。そこを埋める手段として、同じガイドは乾物を挙げています。

  • 副菜になる乾物 … のり・ひじき・切干大根・わかめなど
  • 主菜になる乾物 … かつお節・桜エビ・煮干し等

東京備蓄ナビの説明も同じ向きです。乾物は「保存期間が長く栄養素が豊富」で、災害時に有効な食材だとして、切り干し大根や寒天を勧めています。

ローリングストックに向いている理由

ローリングストックは「食べる」と「買い足す」の2つでできています。乾物は、このうち食べるほうが、放っておいても起きる食材です。

みそ汁にわかめ、冷ややっこにかつお節。防災のために食べる必要がなく、ふだんの料理でそのまま減っていきます。

そのうえ保存期間が長く、軽くてかさばりません。買い足しが少し遅れても、期限切れになりにくいのも向いているところです。

1袋使い切ったら、1袋買う。いつもの1袋を、2袋持っておくだけ

ローリングストックで止まりやすいのは、買い足しのほうです。その理由と立て直し方は、ローリングストックが続かない理由の記事にまとめています。

気をつけるのは、戻す水

乾物の弱点は、水で戻すものが多いことです。断水しているあいだ、その水は家の水の備蓄から出ます。

水の目安「1人1日3L」には、飲む水だけでなく調理に使う水も入っています。戻し水は、その中でやりくりすることになります。

農林水産省のガイドには、水をなるべく使わない食べ方が載っています。

  • 切り干し大根 … ポリ袋でツナ缶・塩昆布・梅干しと揉んで20分ほど置く。水では戻さず、ツナ缶の汁が戻し汁の代わりになる
  • わかめ … 50cc程度の水に5分ほどつけて戻す。戻し汁は捨てずに味付けに使う
  • 乾物パスタ … 切干大根や干し椎茸をパスタと一緒に鍋に入れ、ふたをして煮る。ゆで汁を捨てないので、水も栄養も逃さない
戻し汁は捨てない。缶詰の汁で戻せるものは、水を使わない

のり・かつお節・桜えびは、戻さずにそのまま食べられます。災害時にまず手に取るのは、このあたりになります。

どれを置いておくか

ここからは、蔵太郎からの提案です。選ぶ基準は2つで足ります。

  • ふだん食べているもの。食べ慣れないものは、平時に減らないので回りません
  • 水と火をあまり使わないもの。そのまま食べられる、少ない水で戻る、缶詰の汁で戻せる

戻すのに時間や水がかかるものも、ふだんの料理で使っているなら置いておいて構いません。災害時は後回しにすれば済みます。

乾物は、日数を増やす備えではありません。主食でつないだ日数のあいだ、体調を崩さずに過ごすための備えです。

いつもの1袋を2袋にしておく。それだけで、災害時の食事に野菜のぶんが戻ってきます。

出典

「大きな災害時には野菜不足から…」、副菜・主菜の乾物の例: 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(3)備蓄食品の選び方(平成31年3月)

切り干し大根・わかめ・乾物パスタの食べ方: 同(10)災害時の簡単レシピ。ガイド全体は一覧ページから(PDF版 約7MB)

乾物の量「適量」、「保存期間が長く栄養素が豊富」、切り干し大根・寒天の推奨、水の目安1人1日3L: 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータ(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)

⚠️ 「どれを置いておくか」の2つの基準と、「1袋使い切ったら1袋買う」は、これらの資料の内容ではなく蔵太郎からの提案です。

最終確認日: 2026年9月29日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「いつものわかめを、もう1袋。それだけで、もしものときの食卓が少し元気になりますよ」

うちの主食は何食いるか計算してみる(かんたん診断)

3人家族で1週間分の備蓄は、どれだけ?——水59L・主食59食・トイレ105回分

3人家族で1週間分の備蓄は、どれだけ?

「3日分、できれば1週間分」。防災の本やサイトには、たいていそう書いてあります。

けれど、それが自分の家で何リットル、何食になるのかまでは、なかなか書いてありません。

先に答えを出します。大人2人と小学生1人の家なら、1週間(7日)分はこうなります。

水59L・主食59食・簡易トイレ105回分

数字は、東京都の「東京備蓄ナビ」が公開している1人1日あたりの目安から計算したものです。以下、条件と中身を順に並べます。

「3人」がだれかで、数字が変わります

同じ3人家族でも、必要な量は同じではありません。年齢で1日あたりの目安が違うからです。

3人の内訳 水 主食 トイレ
大人3人 63L 63食 105回分
大人2人+中学生1人 63L 63食 105回分
大人2人+小学生1人 59L 59食 105回分
大人2人+乳幼児1人 59L 42食+液体ミルク42食 70回分+おむつ70個

いずれも7日分。「大人」は中学生以上、「小学生」は3歳〜小学6年生、「乳幼児」は0〜2歳。1人1日あたり、水は3L(3歳〜小学6年生と乳幼児は2.4L)、主食は3食(3歳〜小学6年生は2.4食)、簡易トイレは3歳以上で5回として計算し、端数は切り上げています。

中学生は大人と同じ量で数えます。小学生になると、水と主食が少しだけ減ります。

乳幼児がいる家は、数え方そのものが変わります。赤ちゃんのぶんは減るのではなく、ミルクとおむつに移ります。水だけは乳幼児のぶんも足すので、大人2人の42Lではなく59Lです。

ここから先は、例として大人2人+小学生1人の家で進めます。

水・食料・トイレだけでは、足りません

在宅避難が何日続けられるかは、次の5つで決まります。ひとつでも尽きたら、その日で終わるものです。

カテゴリ 数える品目 7日分 1日あたり
水 飲料水 59L 8.4L
食料 レトルトご飯などの主食 59食 8.4食
トイレ 簡易トイレ 105回分 15回
衛生 除菌ウェットティッシュ 210枚 30枚
熱源 カセットボンベ 21本 3本

大人2人+小学生1人の7日分。東京備蓄ナビの1人1日あたりの目安(ウェットティッシュは1人10枚、カセットボンベは3歳以上で1本)から計算しています。

水の59Lは、2Lのペットボトルで30本。6本入りの箱なら5箱です。

この水は、飲む量だけではありません。1人1日3Lには、調理に使う水や口をすすぐ水も入っています。「そんなに飲まない」と減らして数えると、断水した日に足りなくなります。

除菌ウェットティッシュは、水で洗う代わりに「拭く」ためのものです。断水すると、手を洗うことも、テーブルを拭き掃除することも、気軽にはできなくなります。手指、食卓、台所、トイレのまわり。ふだん水で流していた汚れを、拭き取って片づけることになります。

1人1日10枚は多く見えますが、トイレのあと(1日5回)と食事の前(3回)に手を拭くだけで8枚です。そこに食卓や台所を拭くぶんが加わるので、210枚は余るほどの量ではありません。

カセットボンベは、備えた食料を「食べられる形」にするための燃料です。電気もガスも止まった家で、お湯を沸かし、温め、調理できるのはカセットコンロです。お湯があれば、レトルト食品やカップ麺、フリーズドライのスープまで、食べられるものの幅が広がります。農林水産省のガイドは、温かい食事は体を温め、緊張や不安を和らげてくれる、とも書いています。

カセットボンベの本数は、出典によって幅があります。農林水産省のガイドは「1人/1週間当たり約6本」としていて、3人なら約18本です。18〜21本のあいだで見ておけば、どちらの目安にも届きます。

ボンベには6〜7年ほどの使用期限があります。少し多めに買っておき、ふだんの鍋料理などで使ったら買い足す。こうして回しておけば、期限切れでまとめて捨てることもありません。

数で決まるものは、3日分でも1週間分でも同じ

もうひとつ、日数では増えないものがあります。人数や世帯で数が決まる道具です。

  • カセットコンロ … 1台
  • 明かり … 懐中電灯1灯、LEDランタン3台、ヘッドライト3個
  • 電気まわり … 乾電池3セット、携帯電話の充電器3個、手回し充電式などのラジオ1台
  • 水を運ぶ … 給水袋3袋
  • けがと体調 … 救急箱1箱、常備薬1箱、軍手3組

これらは、3日分をそろえた家なら、もう足りています。

3日分から1週間分へ伸ばすとき、増やすのは「減るもの」だけ

1週間分というと、全部を倍以上にするように聞こえます。実際に買い足すのは、さきほどの5つのような、使うと減っていくものです。

なぜ「1週間分」なのか

首相官邸の防災のページは、飲料水の目安を3日分としたうえで、「大規模災害発生時には、『1週間分』の備蓄が望ましいとされています」と書いています。

住まいによっても変わります。東京備蓄ナビは、戸建てには3日分、集合住宅の上層階には7日分を勧めています。エレベーターが止まると、水や食料を運び上げられなくなるためです。

「まず3日分」の3日がどこから来たのかは、公助はいつ来るのかの記事にまとめています。

一度にそろえなくていい

59Lと59食と105回分を、今週末に全部そろえる必要はありません。

同じ家族の3日分は、水26L・主食26食・簡易トイレ45回分です。まずここを目指して、そこから5日分、7日分と積んでいけば届きます。

3日分でも、そろっている家は多くありません。子どもと同居している母親800名への調査では、非常食を「家族全員が3日以上対応できる量」備えている家庭は12.3%でした。

積み方には、ひとつだけコツがあります。いちばん少ないカテゴリから足すことです。

水が1週間分あっても、主食が2日分なら、その家は2日しかもちません。いちばん少ないところに足したときだけ、家全体の日数が動きます。数え方はうちは、あと何日分?の記事で3ステップにしてあります。

3人家族の1週間分は、水59L・主食59食・簡易トイレ105回分。それに衛生と熱源を足した5つが、在宅避難の日数を決めます。

道具は3日分のときにそろえたもので足ります。あとは、減るものをいちばん少ないところから積んでいけば、1週間分に届きます。

出典

必要量の目安(1人1日あたり 水3L〔3歳〜小学6年生・乳幼児は2.4L〕/主食3食〔3歳〜小学6年生は2.4食〕/簡易トイレ5回〔3歳以上〕/除菌ウェットティッシュ10枚/カセットボンベ1本〔3歳以上〕、液体ミルク・おむつは乳幼児のみ)、および戸建て3日分・集合住宅上層階7日分: 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)。表の数字は、この目安から防災備蓄アプリ「蔵太郎」の計算で出したものです。除菌ウェットティッシュの使い道(手指・テーブル・キッチン・トイレ回りの拭き取り)とカセットボンベの使用期限(6〜7年)・ローリングストックでの備え方も、同じ東京備蓄ナビの品目説明によります。

カセットボンベ「1人/1週間当たり約6本」、カセットコンロの用途(温め・沸かす・調理)と温かい食事の効用、お湯で食べられる食品の幅が広がること: 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(7)熱源を確保しよう(平成31年3月)

「大規模災害発生時には、『1週間分』の備蓄が望ましいとされています」: 首相官邸「災害が起きる前にできること」

非常食を「家族全員が3日以上対応できる量を備えている」12.3%: ミドリ安全「2026年 家庭の防災対策実態調査」。調査期間2026年2月12日〜15日、インターネットリサーチ、子どもと同居している20〜49歳の全国の母親800名(地域別に各100名の均等割付)。全世帯の平均ではありません。

最終確認日: 2026年10月2日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「59Lと聞くと、多く感じますよね。まずは3日分の26Lから。そこに積んでいけば、1週間分にちゃんと届きますよ」

うちの家族構成で計算してみる(かんたん診断)

ローリングストックが続かない理由——「防災の時間」を作らないほうが、続きます

ローリングストックが続かない理由

ローリングストックを一度はやってみて、いつのまにかやめていた。そういう方は多いと思います。

食べたぶんだけ買い足して、いつも新しい備蓄がある状態にしておく。特別な買い物も、特別な置き場所もいりません。

それなのに、止まります。久しぶりに箱を開けたら期限が切れていて、また最初からになっている。

調査を見るかぎり、続いているほうが少数派でした。

ローリングストックを実施しているのは24.4%。前の年から、ほとんど動いていません。

続いているのは4人に1人でした

ミドリ安全の「2026年 家庭の防災対策実態調査」に、ローリングストックの実施率が出ています。

24.4%。前年の24.6%とほぼ同じで、4人に1人のところから動いていません。

調査は2026年2月12日〜15日、インターネットリサーチ。対象は子どもと同居している20〜49歳の全国の母親800名です。全世帯の平均ではない点は添えておきます。

同じ調査には、もうひとつ気になる数字があります。

非常食を備蓄していない人に理由を聞くと、最も多かったのは「つい忘れてしまう」で27.4%。前年の16.1%から大きく増え、「お金がかかる」(20.5%)を上回りました。

ローリングストックは、お金の負担を減らす方法として勧められてきました。非常食を別に買うのではなく、ふだん食べているものを少し多めに持つ。出費は増えず、捨てるぶんも減ります。

けれど、いま備えていない人がいちばん多く挙げているのは、お金よりも「忘れる」のほうです。

「つい忘れてしまう」は、非常食を備蓄していないと答えた259名への設問です。ローリングストックをやめた理由を聞いたものではありません。

優先度が下がるのは、正しいことです

続かない理由を「気が緩んだから」で片づけると、そこで話が終わってしまいます。

もう少し正直に見たほうが、たぶん先に進みます。

何も起きていない日に、災害の準備の優先度が上がることはありません。目の前にあるのは今日の仕事と今日の夕飯で、備蓄はその後ろに並びます。

これは異常なことではなく、平時というのはそういう状態のことです。

優先度が下がることを前提に置いて、それでも回る形にする。

逆に言えば、「今度こそ気をつける」「毎月1日に確認する」と決めるやり方は、うまくいきません。

この決め方は、毎月きちんと思い出せる自分を当てにしているからです。

ところが、そう決めた日がいちばん気持ちの高い日で、翌月からは下がっていきます。忘れたのではなく、ほかの用事の後ろに並んだだけです。

だから半年後、また同じところへ戻ってきます。続かなかったのは決めた人ではなく、決め方のほうです。

止まるのは、いつも「買い足し」のところ

ローリングストックは、2つの動作でできています。

  • 食べる(使う)
  • 買い足す

このうち、1つめは放っておいても起きます。食べるのは日常だからです。

問題は2つめです。買い足すには、何が減ったかを覚えていて、次に買い物へ行くときにもまだ覚えている必要があります。

ローリングストックの輪。食べる・使う、覚えておく、買い足す、の3つが輪になっていて、真ん中の「覚えておく」だけが日常の外にあり破線で描かれている。

両端の2つは日常の中で起きます。真ん中だけが自分の記憶に頼っていて、ここで輪が切れます。

そして、覚えておくのがつらくなってくると、人はたいてい同じ解決策を思いつきます。

ちゃんと棚卸しをする日を作ろう、という解決策です。

けれど、その日は来ません。「防災の時間」を作らないと進まない形にした時点で、さきほどの優先度の話に当たります。

すでにある行動に、乗せてしまう

ここから先は、蔵太郎からの提案です。調査で裏づけられた話ではありません。

新しく時間を作らずに済ませるには、すでに毎週・毎年やっていることに乗せるのがいちばん確実だと考えています。乗せ先は3つあれば足ります。

  • 買い物のついで。いつものレトルトや水を、1つだけ多めに買う。買い物リストの一番下に「1つ多め」と書いておけば、思い出す必要すらなくなります
  • 通知が鳴ったとき。覚えておく仕事を、自分の頭の外へ出してしまう。鳴ったときだけ動けばよくなります
  • 年に1回、防災の日。9月1日の前後は、家族が備蓄の話に付き合ってくれる唯一の時期です。大きい見直しは年1回ここに寄せる

どれも「防災をやっている時間」になっていないのが大事なところです。

防災のための時間だと自覚した瞬間に、それはまた優先度をつけられる対象になってしまいます。

期限は、何日前に気づけばいいか

通知に頼るなら、次に決めることが1つあります。何日前に鳴らすか、です。

3日前では間に合わないことがあります。その3日のあいだに買い物の予定がなければ、気づいたまま何もできません。

決め方はかんたんで、正しい日数を探すのではなく、その家の買い物の間隔から逆算します。

ふだんの買い物 必要な猶予の目安
週に1回まとめ買いする 7日あれば、次の買い物に間に合う
月に1回、まとめて注文する 30日ないと次の機会を逃す
取り寄せが必要なものがある 届くまでの日数を足す

買い物の間隔から逆算した目安です。調査にもとづく数字ではなく、蔵太郎からの提案です。

言いかえると、気づいてから期限までに買い物が1回でも入るかどうかです。

気づいた時点ごとに、期限までに買い物が入るかどうかの表。期限の3日前に気づいた場合、週に1回買う家では入らないことがあり、月に1回買う家ではまず入らない。14日前なら週に1回買う家は2回入り、月に1回買う家は入らないことがある。30日前なら週に1回買う家は4回、月に1回買う家は1回入る。

ふだんの買い物の間隔がこの中間なら、長いほうに寄せておくと取りこぼしません。

蔵太郎では、はじめから30日前と14日前の2回お知らせするようにしてあります。

1回目で買い物リストに入れて、2回目で「まだ買っていない」に気づく。2回に分けてあるのは、1回では必ず忘れる日があるからです。

棚卸しは、全部やらない

もうひとつ、続けるうえで効くことがあります。

家じゅうの備蓄を一度に確かめようとしないことです。

全部を並べて確認する形にすると、それだけで半日仕事になります。半日かかるとわかっているものは、翌年には始めなくなります。

見るのは今月切れるぶんだけ。それ以外は来月でかまいません。

今月ぶんだけなら、たいてい数点です。買い物リストに足して終わります。

ちなみに、この見直しでいちばん忘れられやすいのは食料ではありません。災害用トイレです。3日分以上を備えている家庭は27.2%で、水の69.8%に大きく差をつけられています。

食べるものと違って、使ったときに減ったことへ気づく機会がありません。ローリングストックの輪に、そもそも入りにくいものだと言えます。

ローリングストックが続かないのは、意志の問題ではなく形の問題だと考えています。

防災のための時間を作ろうとすると止まります。すでにある買い物と、すでに鳴る通知に乗せておくと、来月も続きます。

出典

ローリングストック実施率24.4%(前年24.6%)、非常食を備蓄していない理由「つい忘れてしまう」27.4%(前年16.1%)・「お金がかかる」20.5%: ミドリ安全「2026年 家庭の防災対策実態調査」(2026年3月4日発表)。調査期間2026年2月12日〜15日、インターネットリサーチ、子どもと同居している20〜49歳の全国の母親800名(地域別に各100名の均等割付)。備蓄していない理由は、非常食を備蓄していないと答えた259名への設問。

3日分以上の備蓄率(携帯トイレ・簡易トイレ27.2%/飲料水69.8%): 内閣府「防災に関する世論調査」(令和7年8月調査)。全国18歳以上・郵送法・有効回収1,707人。

⚠️ 「すでにある行動に乗せる3つ」と「期限に気づく日数の逆算」は、これらの調査の結果ではなく、蔵太郎からの提案です。本文中の図2点(輪の図・猶予の図)も同じく、調査にもとづくものではありません。

最終確認日: 2026年9月29日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「続かなかったのは、やり方が悪かったからではありません。次の買い物で1つ多めに、から立て直せますよ」

蔵太郎をダウンロードする(期限が近づいたらお知らせします)

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想定の外側——マップに色が付いていなければ、備えなくていいのか

想定の外側

ハザードマップを開いて、自分の家に色が付いていなかった。

ほっとする瞬間だと思います。そして、こう思います。

「うちは大丈夫そうだから、備蓄もそこそこでいいかな」

この記事は、そこを少しだけ立ち止まる話です。ただし「マップは当てにならない」という話ではありません。むしろ逆で、マップをもう一段くわしく読む話になります。

想定は、いちばん低い線であって、上限ではありません。

そのマップが何を考えていないかは、図に書いてあります

洪水浸水想定区域図には、たいてい小さな注記が付いています。

たとえば鶴見川水系の洪水浸水想定区域図には、この想定が何を含んでいないかが書かれています。

  • 支川(本流に注ぐ川)の決壊
  • 想定を超える規模の降雨
  • 高潮による氾濫
  • 内水による氾濫

想定の外側は、隠されているわけではありません。図のどこかに、何を計算に入れていないかがきちんと書いてあります。

色が付いていないのは「ここでは水が出ない」という意味ではなく、「この条件で計算したら、ここは浸からなかった」という意味です。条件が変われば結果も変わります。

とくに内水氾濫は、川から離れた内陸でも起きます。洪水の地図で白かった場所が、内水の地図では色が付いていることがあります。ハザードマップポータルサイトで、種類を切り替えて見ておくと分かります。

「範囲外だから大丈夫」が、犠牲につながった例があります

東日本大震災のあと、被災した釜石市から内閣府の教訓検討会に提言が出されています。

そのなかで、津波ハザードマップの作り方についてこう書かれています。

「この浸水域が自分の家は浸水範囲外だという安心マップになってしまい多くの犠牲者をもたらした可能性がある」

当時のマップは、過去に実際に起きた3つの津波をもとに、いちばん広い浸水域を避難対象区域として作られていました。過去最大であって、将来の上限ではなかった、ということです。

同じ提言には、津波警報についての記述もあります。当初の予報が3mだったため「津波は防潮堤を超えないと自己判断し、避難しなかったことにより犠牲となった方が多くいたと推定される」と。

どちらも「可能性がある」「推定される」という書き方で、数字が示されているわけではありません。ここでは断定せず、そういう指摘が公式の場に出された、という事実として受け取ってください。

この経験から生まれた防災教育の合言葉の1つが、「想定にとらわれるな」です。

それでも、マップを見ない理由にはなりません

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

和歌山県教育委員会の「防災教育指導の手引き」には、津波浸水予測図を子どもたちとどう扱うかが書かれています。授業では「この図はある方がよいか、ない方がよいか」を議論させます。

そして教える側の整理として、利点と問題点の両方が挙げられています。

手引きの言葉
問題点 浸水予測図の想定にとらわれてしまう
利点 過去の津波の経験をもとに災害の規模をとらえる目安となる

和歌山県教育委員会「防災教育指導の手引き」(平成25年3月)より。

授業のねらいとして書かれているのは、「安全を保証するものではなく、ある想定に基づいて作成されたものであることを理解したうえで、その活用を考えることができたか」です。

捨てるのでも、鵜呑みにするのでもなく、何に基づいた図かを分かったうえで使う。公的な教材が置いている立場は、この真ん中でした。

では、日数はどう決めるか

ここから実利の話です。備える量の決め方が、少しだけ変わります。

やることは1つで、想定ちょうどに合わせないことです。

水害で家から出られない日数は、浸水継続時間という別の数字で決まります。階級で示されていることが多いので、こう考えます。

  • 継続時間が「3日間」の階級なら、3日分ぴったりで止めない
  • 色が付いていない家なら、ゼロではなく、最低線は持っておく

想定は最低線なので、そこにぴったり合わせると、想定を超えた日にちょうど足りなくなります。1つ上の階級で見ておくくらいが、判断としては素直です。

浸水継続時間をどこで探すかは、ハザードマップに「何日分いるか」は載っていないにまとめてあります。配られているマップには載っていないことが多い数字です。

色が付いていない家がやることは、備えないことではなく、少し多めに見ておくことです。

ただし、日数の話にならない区域があります

最後に、これだけは確かめてください。

ハザードマップには浸水深とは別に、家屋倒壊等氾濫想定区域が指定されています。堤防が決壊したときの流れで建物が倒れたり、川岸が削られて地面ごと失われたりする範囲です。

この区域は「屋内での退避ではなく、早期の立ち退き避難が必要な区域」とされています。

ここは備蓄を何日分持つかという話になりません。建物が残らない前提の区域なので、在宅避難そのものが選択肢から外れます。備蓄より先に、どこへ向かうかを決めておく必要があります。

逆に言えば、それ以外の多くの家では、在宅で過ごす日数をどう見積もるかが備えの中心になります。その見積もりを、想定より少しだけ広く取っておく。この記事で言いたいのは、それだけです。

出典

洪水浸水想定区域図が考慮していない条件(支川の決壊・想定を超える降雨・高潮・内水による氾濫): 国土交通省 京浜河川事務所「鶴見川水系洪水浸水想定区域図」

「この浸水域が自分の家は浸水範囲外だという安心マップになってしまい多くの犠牲者をもたらした可能性がある」、および津波予報3mによる自己判断についての記述: 内閣府 東日本大震災教訓検討会 第9回 資料8「被災地釜石市からの提言」(野田委員提出資料)。同検討会のページ/資料(PDF・約0.4MB)

津波浸水予測図の利点と問題点、「安全を保証するものではなく、ある想定に基づいて作成されたものであることを理解したうえで、その活用を考える」、および避難三原則の1つ「想定にとらわれるな」: 和歌山県教育委員会「防災教育指導の手引き」(平成25年3月)。手引き本文(PDF・約5MB)

各種ハザードマップ(洪水・内水・高潮などのレイヤー切り替え): 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」

家屋倒壊等氾濫想定区域の説明(「屋内での退避ではなく、早期の立ち退き避難が必要な区域」): 横浜市「浸水ハザードマップ(港北区)」

最終確認日: 2026年9月19日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「色が付いていなくても、少しだけ多めに見ておくと安心です。想定はいちばん低い線で、上限ではないんですよ」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)

脅さないで、家族に備蓄の話を切り出す——「きっかけがなかった」が理由の1位でした

脅さないで、家族に備蓄の話を切り出す

備蓄をひとりで進めていると、どこかで壁に当たります。

家族に話してみたら、あまり乗ってこなかった。そのあと切り出しづらくなって、そのままになっている。

よく聞く話です。そして、たいてい「うちの家族は関心がないから」という結論になります。

ところが、調査を見るとそうでもありませんでした。

話し合っていない理由の1位は「話し合うきっかけがなかったから」。56.7%でした。

理由の1位は、関心ではなくきっかけでした

内閣府の「防災に関する世論調査」(令和7年8月調査)に、家族との話し合いについての設問があります。

ここ1〜2年のあいだに、家族や身近な人と災害が起きたときの対処を話し合ったことがあるか。

回答 割合
ある 63.6%
ない 35.1%

そして「ない」と答えた600人に、その理由を聞いています。

理由(複数回答・上位3つ) 割合
話し合うきっかけがなかったから 56.7%
すぐ連絡が取れると思うから 22.0%
話し合う時間がなかったから 18.8%

内閣府「防災に関する世論調査」(令和7年8月調査)より。全国18歳以上・有効回収1,707人・郵送法。

過半数が「きっかけがなかった」と答えています。2位以下を倍以上引き離した1位です。

「面倒だから」でも「関心がないから」でもありませんでした。切り出す場面が来なかっただけ、という人がいちばん多いということです。

備蓄は、避けられている話題ではありません

同じ調査に、もうひとつ手がかりがあります。

家族と話し合う内容として何が重要だと思うか、という設問です。

1位 避難場所・避難経路 79.1% / 2位 食料・飲料水 67.1% / 3位 連絡手段 54.1%

備蓄は2位に入っています。3人に2人が、家族と話したい内容だと考えている計算です。

つまり、家族が備蓄の話題そのものを嫌がっているわけではありません。話す機会と、話し方の問題のほうが大きそうだということになります。

ここから先は、蔵太郎からの提案です。調査で裏づけられた話ではなく、備蓄の場面ではこう言うとよさそう、という書き方の工夫として読んでください。

怖い話から入らない

切り出すときに、つい大きい話から始めたくなります。南海トラフ、首都直下、何十万人という被害想定。

これは1回は効きます。ただ、次がありません。

怖さには慣れるので、2回目に同じ話をしても最初ほど動きません。3回目は、話が始まった時点で聞き流されるようになります。

毎月少しずつ続けてほしいことを、1回かぎりの手段で始めてしまうところに無理があります。

もうひとつ、脅す形にすると「分かっているけどやっていない」という後ろめたさを相手に残します。後ろめたさは、その話題ごと避ける動機になります。

答えを言わずに、数えてもらう

代わりに有効だと感じているのは、問いの形にすることです。

「もし今、水道が止まったら、うちは何日もつと思う?」

コツは2つあります。

  • 答えを先に言わない。「3日分しかないよ」と言った瞬間に、相手の仕事は聞くことだけになります
  • 相手に数えてもらう。自分で出した数字には、反論が起きません

冷蔵庫の中と、水のストックと、トイレのぶん。数えてみると、たいてい思っていたより短い日数が出ます。

その驚きは、こちらが説明して作った驚きではありません。相手が自分で見つけたことなので、そのまま残ります。

数え方は公助はいつ来るのかの終わりのほうに書いてあります。水・食料・トイレを別々に数えて、いちばん小さかったものがその家の日数です。

次の一手は、1つだけにする

数字が出たあと、やってしまいがちなのが「じゃあ3日分そろえよう」と言うことです。

これは戻ってしまいます。3日分をそろえるには買い物も置き場所も必要で、今日からできることが1つもありません。

頼むのは1つだけで足ります。

  • 次の買い物で、いつものレトルトを1つ多めに買う
  • 水を1箱だけ、いつもの場所に置いておく

このくらいなら、防災のための特別な行動になりません。買い物のついでに終わります。

備蓄が続かない理由の多くは、量の多さではなく「防災の時間」を作らないと進まない形になっていることだと思います。ついでに乗る形にしておくと、来月も続きます。

この続け方は、ローリングストックが続かない理由で詳しく書きました。

最後に、だれが何を買うかを決めておく

もうひとつだけ、話せるときに決めておくと後が楽になることがあります。

だれが何を買うかです。

備蓄を家族で進めると、たいてい同じものを二重に買います。逆に、お互いが買ったつもりでいて誰も買っていないものも出ます。

「水は私が箱で買う」「トイレのぶんはそっちで見ておいて」。この一言があるだけで、買い物のたびに確認しなくてよくなります。

蔵太郎では、買い足すものを家族で共有して、1件ごとにだれが買いに行くかを決めておけます。ひとりで全部を抱えなくてよくなる、というのがいちばんの効きどころだと思います。

紙のメモでも冷蔵庫の付箋でも構いません。決めた内容より、決めてあること自体が効きます。

出典

家族や身近な人と話し合ったことの有無(ある63.6%/ない35.1%)、話し合ったことがない理由(きっかけがなかった56.7%/すぐ連絡が取れると思う22.0%/時間がなかった18.8%、複数回答・上位3項目)、話し合う内容として重要なこと(避難場所・避難経路79.1%/食料・飲料水67.1%/連絡手段54.1%。調査は上位4項目まで掲載しており、4位は非常持ち出し品50.5%): 内閣府「防災に関する世論調査」(令和7年8月調査)

調査の概要: 令和7年8月21日〜9月28日、郵送法、全国18歳以上の日本国籍を有する者、標本3,000人、有効回収1,707人(有効回収率56.9%)。理由の設問は「ない」と答えた600人が対象。

⚠️ 「怖い話から入らない」「答えを言わずに数えてもらう」「次の一手は1つだけ」は、この調査の結果ではなく、蔵太郎からの提案です。

最終確認日: 2026年9月19日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「いきなり全部をそろえようと言わなくて大丈夫です。『次の買い物で1つ多めに』から始めると、ご家族も続けやすいですよ」

蔵太郎をダウンロードする(家族で買い足しを分担できます)

App Store からダウンロード Google Play で手に入れよう

浸水深で決める、備蓄の置き場所——0.5mで「取りに行く」ができなくなる

浸水深で決める、備蓄の置き場所

備蓄をひととおりそろえたあとに、もうひとつ決めることがあります。

どこに置くか、です。

押し入れの奥、床下収納、玄関の物入れ。どれも「じゃまにならない場所」ではありますが、水が来たときにどうなるかまでは考えていないことが多いと思います。

置き場所を決める手がかりは、ハザードマップの色にあります。色が答えているのは浸水の深さで、その深さは「取りに行けるかどうか」を決めています。

0.5mは、おとなの膝の高さ。ここが「取りに行く」ができなくなる境目です。

0.5mは、濡れる高さではなく届かなくなる高さ

浸水深0.5mというと、膝までなら歩けそうに思えます。

ところが国土交通省の「浸水深と避難行動について」には、こう書かれています。

「浸水深が膝(0.5m)の高さ以上になると、ほとんどの人が避難困難でした」

歩けなくなる理由は深さそのものではなく、流れと、水面下が見えないことです。側溝やマンホールの位置が分からなくなります。

これを備蓄の話に置き換えると、こうなります。

0.5mに達した時点で、1階の押し入れの奥へ取りに行くのは難しくなります。家の中でも同じで、水が入っていれば足元は見えません。

つまり置き場所を考えるときの基準は、「濡れない高さ」ではなく「取りに行ける高さ」のほうです。

なお、マップの色が何mを表しているかの読み方は、ハザードマップに「何日分いるか」は載っていないのほうで凡例ごと説明しています。この記事では、読み取ったあとの話だけを書きます。

濡れたら、中身が無事でも使いません

「缶詰やペットボトルなら、濡れても平気では」と思われるかもしれません。

これは成立しません。自治体の衛生対策のページは、水に浸かった食品は廃棄が原則としています。床上浸水では食器や調理器具の汚染から食中毒や感染症につながるおそれがある、とも書かれています。

浸水した水は雨水ではなく、下水や汚泥が混ざった水です。容器の外側が汚染されるので、開ける時点で中身に触れてしまいます。

浸水後の掃除や消毒のしかたは自治体が案内しているので、大阪市の「浸水後の衛生対策」のようなページを、お住まいの自治体のぶんで探してみてください。

浸かった備蓄は、数えていた日数から丸ごと引かれます。

備蓄を1か所にまとめてあると、その1か所が浸かった時点で全部なくなります。日数がゼロから数え直しになる、ということです。

ここからは、蔵太郎からの提案です

ここまでは行政が出している情報でした。ここから先の置き方については、公的な決まりがあるわけではありません。蔵太郎からの提案として読んでください。

考え方は3つです。

やること 理由
1か所にまとめない 浸かったときに全部を失わない
水とトイレだけでも上の階へ いちばん重くて、いちばん代わりが利かない
床下収納をあてにしない いちばん低く、開けるのに床に座る必要がある

全部を2階へ動かす必要はありません。重いものを運び上げるのは大変ですし、日常的に使うものが遠くなると、ローリングストックが続かなくなります。

分けるのは、代わりが利かないものだけで足ります。水と携帯トイレの一部を上の階へ置いておくと、1階が浸かっても手元に残ります。

  • ふだん使う分は、これまでどおり取り出しやすい場所に
  • いざというときの分は、別の階か、せめて高い棚に

ただし、2階が答えにならない家があります

ここは必ず確かめてください。

ハザードマップには浸水深とは別に、家屋倒壊等氾濫想定区域という区域が指定されています。堤防が決壊したときの流れの勢いで建物そのものが倒れたり、川岸が削られて地面ごと失われたりする範囲です。

横浜市の凡例には、この区域についてこう書かれています。

「屋内での退避ではなく、早期の立ち退き避難が必要な区域」

この区域にお住まいなら、2階に置いても意味がありません。建物が残らない前提の区域なので、在宅避難そのものが選択肢から外れます。

備蓄の置き場所より先に、どこへ避難するかを決めておく必要があります。

⚠️ なお、自治体が配っているマップに載っているのは河岸侵食のぶんだけ、ということがあります。お手元のマップに無いから存在しない、とは限りません。氾濫流の図は河川管理者が別に公表していることがあります。

見るマップは1枚ではありません

もうひとつ、置き場所を決める前に踏みやすいところがあります。

ハザードマップは1種類ではなく、洪水・内水・高潮・津波・土砂災害などが別々の地図になっています。ハザードマップポータルサイトではレイヤーとして切り替えられます。

とくに内水氾濫は、川から離れた内陸や低地でも起きます。「うちは川が遠いから」が効きません。

そして、2枚を見比べるときに必ず踏むところがあります。

ここでは作例として横浜市港北区のマップを使います。一級河川の流域にある政令指定都市の区で、洪水・内水・高潮の3種類がそろって公開されているため、多くの地域と同じ作りをしています。

その浸水ハザードマップの凡例には、はっきり書かれています。

「※内水ハザードマップの浸水深とは、浸水階級差が異なります」

実際の刻みを並べると、こうです。

洪水 内水
いちばん下の階級 0.0〜0.5m未満 2cm〜20cm
次の階級 0.5〜3.0m未満 20cm〜50cm
その次 3.0〜5.0m未満 50cm〜1.0m

横浜市港北区の凡例より(2026年8月29日に確認)。自治体によって刻みは異なります。

同じ色でも、洪水の地図と内水の地図では意味が違います。内水のほうがはるかに細かい刻みなので、洪水のつもりで見ると深さを大きく読み違えます。

分けたあとに残る、ひとつの問題

置き場所を分けると、備蓄は水から守られます。

そのかわり、どこに何があるか分からなくなります。分散保管の弱点は、実質これだけです。

2階の押し入れに水を何本置いたか、携帯トイレを何回分そちらへ移したか。半年経つと思い出せません。買い足すときに二重に買い、期限が来たものは忘れられます。

蔵太郎では、登録のときに置き場所を書いておけます。

  • 家じゅうのどこに何があるかを、場所ごとの一覧で見られます
  • 停電していてもオフラインで開けます
  • 家族の誰の端末からも、同じものが見えます

紙に書いて貼っておく方法でも構いません。分けて置くと決めたなら、どこに置いたかを残すところまでが一組だと思います。

出典

「浸水深が膝(0.5m)の高さ以上になると、ほとんどの人が避難困難でした」: 国土交通省「川の防災情報」浸水深と避難行動について

浸水深の階級が家の構造(1階の床高・2階の床下・2階の水没)に対応していること: 国土交通省「洪水浸水想定区域図作成マニュアル(第4版)」(PDF)

洪水と内水で浸水深の階級が異なること、家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)の「屋内での退避ではなく、早期の立ち退き避難が必要な区域」という説明: 横浜市「浸水ハザードマップ(港北区)」

水に浸かった食品は廃棄が原則であること、床上浸水での食器・調理器具の汚染: 大阪市「浸水後の衛生対策について」

各種ハザードマップ: 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」/地点ごとの浸水深と時間の変化: 国土地理院「浸水ナビ」

最終確認日: 2026年9月18日(凡例の確認は2026年8月29日)

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「全部を動かさなくて大丈夫です。水とトイレだけでも2階に分けておくと、いざというときに手が届きますよ」

蔵太郎をダウンロードする(しまい場所も記録できます)

公助はいつ来るのか——「まず3日分」の3日は、どこから来た数字か

公助はいつ来るのか

「備蓄って、結局いつまでの分があればいいんですか」

3日分と書かれていることもあれば、1週間分と書かれていることもあります。

どちらも見かけるので、どちらに合わせればいいのか決めきれないまま止まってしまう。備蓄の相談で、いちばんよく引っかかるところです。

この2つは、どちらかが古くてどちらかが新しい、という関係ではありません。それぞれ別の出どころがあって、別のことを言っています。

先に答えを書きます。3日というのは、国が「ここまでは家庭の備蓄で乗り切ってもらう」と置いている期間です。

「発災から3日間は家庭等の備蓄と被災地方公共団体における備蓄で対応することを想定し」——国の計画に、そう書かれています。

3日は、計画が置いている前提の数字です

引用したのは、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画という文書です。

中央防災会議の幹事会が決めているもので、地震が起きたときに国が何をどう動かすかを分野ごとに定めてあります。さきほどの一文は、物資の調達にあてられた第5章に出てきます。

その章は、前提の説明から始まります。

  • 被災地方公共団体、家庭等で備蓄している物資が数日で枯渇する
  • 発災当初は、被災地方公共団体において正確な情報把握に時間を要する
  • 民間供給能力が低下する

だから被災した自治体だけでは物資をそろえきれない、と計画は書いています。そのうえで国は、被災した府県からの具体的な要請を待たずに物資を送ることにしています。これが「プッシュ型支援」と呼ばれる仕組みです。

つまり3日は、備蓄の呼びかけで使われる慣用句ではありません。国の側が置いている前提のほうです。

ひとつ、当てはまる範囲には注意が要ります。これは南海トラフ地震を想定した計画で、あらゆる災害の一般則として書かれたものではありません。「災害が起きたら3日」と読み替えないほうが正確です。

「支援物資は4日目以降」は、書かれていることと少し違います

備蓄の話題でよく見かける言い方に、こういうものがあります。

「支援物資が届くのは4日目以降だから、3日分は自分で持つ必要がある」

分かりやすい説明なのですが、計画の本文と並べると、少し違っていました。

よく見かける説明 計画に書かれていること
支援物資が届くのは4日目以降 プッシュ型支援は遅くとも発災後3日目までに、必要となる物資が被災府県に届くよう調整する
(4日目以降=届きはじめる時期) プッシュ型支援の必要量は、発災後4日目から7日目までに必要となる量を見込む

右の列は、上記計画の第5章からの引用です。

4日目から7日目は、物資が動きはじめる時期ではありません。そのあいだに必要になる量を、どれだけ見込むかという話です。

4日目〜7日目は「量」の話。「いつ届くか」の話ではありません。

この計画は改定されています。以前の資料では、同じ内容が「発災後3日まで(備蓄にて対応)」「発災後4〜7日(プッシュ型支援にて対応)」という帯の図で示されていました。

帯だけを見ると、支援は4日目から始まるように読めます。いま公開されている本文は、上の表のとおりです。

「3日目までに届く」の、届く先はどこか

3日目までに届くと書かれている届け先は、被災した府県の物資の輸送拠点です。各家庭の玄関でも、避難所でもありません。

拠点に着いたあと、そこから市町村へ、市町村から避難所へと配っていく段取りは、また別に定められています。計画には、拠点の開設状況を確認してから支援の実施を伝える手順も書かれています。

拠点に届いた時刻と、手元に届く時刻は別のものです。

訂正しても、3日分を持っておく理由は変わりません。計画そのものが「発災から3日間は家庭等の備蓄で対応する」と置いているからです。

国が要請を待たずに送る「基本8品目」

ついでに、何が送られてくることになっているのかも見ておきます。

基本8品目 排泄・衛生
食料
毛布
乳児用粉ミルク又は乳児用液体ミルク
乳児・小児用おむつ ●
大人用おむつ ●
携帯トイレ・簡易トイレ ●
トイレットペーパー ●
生理用品 ●

品目は上記計画によるもの。●の印は、この記事の側で付けた整理です。

8つのうち5つが、排泄と衛生にあてられています。要請を待たずに送るものを国が絞り込むと、食料や毛布と並んでここが残る、という見方ができます。

もう1つの数字——「1週間分以上」はどこから来たか

ここまでは「3日」の話でした。冒頭のもう一方にも、出どころがあります。

同じ中央防災会議の南海トラフ巨大地震対策についての最終報告に、家庭へ向けた記述があります。

「発災直後は特に行政からの支援の手が行き届かないことから、まず地域で自活するという備えが必要であり、……家庭備蓄を1週間分以上確保する」

2つの数字の関係は、これで見通せます。

3日 1週間分以上
出どころ 応急対策活動に関する計画 南海トラフ巨大地震対策の最終報告
何を言っているか ここまでは手持ちで、と国が置いている前提 家庭に確保してほしい量
向いている相手 国や自治体の動き方 各家庭

上限と下限ではなく、どちらも同じ方向を向いた、役割の違う数字だと考えるほうが近いと思います。

そのうえで、どちらの数字も、お住まいの土地の事情までは見ていません。水害で家から出られない日数は土地のほうで決まりますし、必要な量そのものは家族構成で変わります。

東京備蓄ナビのリストは何日分?では、同じ家族でも住まいの種類だけで必要量が2倍以上になることを、実際に数字で並べています。

日数を決める仕事だけは、外からは埋まりません

ここまで見てきたとおり、行政の備えが足りないという話ではありません。

要請を待たずに物資を送る仕組みが、あらかじめ品目と量まで決めて用意されています。それはそのまま、備えが積み上げられてきたことの表れです。

そのうえで、行政自身が書いている文章があります。平成30年7月豪雨を受けた中央防災会議のワーキンググループの報告は、最後を国民へのメッセージで結んでいます。

逃げることを中心にした報告なので、備蓄そのものの話は出てきません。それでも、ここまで見てきた前提がそのまま言葉になっているので、抜き出さずに全文を引きます。

報告はこのあと、行政主導から住民主体への「転換点」になることを期待する、という一文で終わっています。

備蓄の言葉に置き換えると、こうなります。

何日分が要るかを決められるのは、その家の事情を知っている人だけです。

何人で暮らしているのか。小さな子や高齢の家族がいるのか。その土地は水が引くのに何日かかるのか。

ここだけは、外から一律には埋められません。

決めるのは家族なので、話の切り出し方は脅さないで、家族に備蓄の話を切り出すにまとめました。

3日か1週間かで迷って止まってしまうくらいなら、いまうちに何日分あるのかを一度数えてしまったほうが早いと思います。

水・食料・トイレを別々に数えて、いちばん小さかったものが、その家の日数です。水が10日分あっても、食料が2日で尽きればその家は2日です。

だから、次に足すのはいちばん小さかった1つで足ります。ほかを足しても、家全体の日数は動きません。

出典

本文で引用した計画の各文(3日間の想定・プッシュ型支援の到達・必要量の見込み)、基本8品目、物資調達の前提: 中央防災会議幹事会「南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画」(令和7年6月30日)第5章 物資調達に係る計画。計画本文(PDF・約5MB)/内閣府 南海トラフ地震対策のページ

「発災後3日まで(備蓄にて対応)/発災後4〜7日(プッシュ型支援にて対応)」の帯の図: 内閣府「物資支援の計画概要について」(平成28年7月29日。資料(PDF・約2MB)の1枚目)。上記計画の当時の版を図示したものです。

「家庭備蓄を1週間分以上確保する」: 中央防災会議 防災対策推進検討会議 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ「南海トラフ巨大地震対策について(最終報告)」(平成25年5月)本文。報告本文(PDF・約0.6MB)/同ワーキンググループのページ

「行政は万能ではありません。皆さんの命を行政に委ねないでください」ほか: 中央防災会議 防災対策実行会議「平成30年7月豪雨を踏まえた水害・土砂災害からの避難のあり方について(報告)」(平成30年12月)「おわりに」。報告本文(PDF・約2.4MB)/同ワーキンググループのページ

最終確認日: 2026年9月18日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「3日か1週間かで迷って止まってしまうより、いまうちに何日分あるかを数えるほうが、ずっと先に進めます。数えたら、次に足すものは1つに決まりますよ」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)

東京備蓄ナビのリストは何日分?——住まいの種類で3日と7日に分かれます

東京備蓄ナビのリストは何日分?

東京都の「東京備蓄ナビ」で、うちに必要な備蓄を調べたことはありますか。3つの質問に答えると、水が何リットル、レトルトご飯が何食、と品目ごとの数量がずらりと並びます。

そこで一度、手が止まります。この水59Lは、何日分の59Lなのか。リストには品目と数量しか書かれていないので、多いのか少ないのかを判断する足場がありません。

戸建てなら3日分、マンションなど集合住宅なら7日分。2番目の質問で決まっています。

同じ家族でも、量が2倍以上ちがいます

実際に、住まいの種類だけを変えて両方出してみました。家族は大人2人と乳幼児1人、ペットなしでそろえてあります。

お住まいの種類 目安 水 レトルトご飯 携帯・簡易トイレ
戸建て 3日分 26L 18食 30回分
マンションなど集合住宅 7日分 59L 42食 70回分

家族構成は1文字も変えていません。変えたのは住まいの種類だけで、必要な量は2倍以上になります。

そして、この振り分けは質問の画面には書かれていません。2番目の画面に出るのは「お住まいの種類についてお答えください」という一文と、戸建て/マンションなど集合住宅の2つの選択肢だけです。日数が変わったことが分かるのは、リストが出たあとに結果ページの上へ「必要な備蓄の目安 7日分」と表示されてからになります。

日数が分からないまま戸建てのリストを見ると、3日分の数字が「わが家に必要な量」として残ります。数字そのものは正しいのですが、何日分の数字なのかが分からないと、足りているかどうかを自分で判断できません。

3日と7日は、どこから来た数字か

都は、備蓄の目標を2段構えで説明しています。

  • まずは3日分を目標に
  • 流通がすぐには戻らないことを踏まえ、1週間やその先も見据えて

ツールは、この2段の目標を住まいの種類で振り分けている形です。集合住宅のほうが長い理由は画面には書かれていないので、ここでは断定を避けます。

そのうえで押さえておきたいのは、この3日/7日が、お住まいの土地の事情を見ていない数字だということです。3つの質問で聞かれるのは家族構成と住まいの種類とペットの有無だけで、地域は聞かれません。

水害の場合、家から出られない日数は土地のほうで決まります。洪水浸水想定区域図には浸水継続時間という項目があり、区域によっては336時間——2週間——の階級があります。そこにお住まいなら、7日分でも半分です。探し方はハザードマップに「何日分いるか」は載っていないにまとめてあります。

3日と7日は出発点の目安。うちの日数は、うちの土地の事情が決めます。

リストは「目標の量」で、「いま何日分あるか」ではありません

もうひとつ、リストを見たあとに引っかかるところがあります。59Lは目標であって、押し入れに何本あるかは別の話だということです。

東京備蓄ナビには、そのための「備蓄状況チェックリスト」があります。品目ごとに数量と消費期限を入れると、充足状況がパーセントで出ます。前回との比較や期限の警告も付いていて、記録の道具としてよくできています。

そのうえで「備蓄スコア」を開くと、こう聞かれます。

  • いまご家庭にある備蓄品で、概ね何日間、生活できそうですか?

0から7までを選ぶ欄です。つまり日数のほうは、こちらが答える側になっています。品目ごとのパーセントは出ていても、そこから「うちは何日分か」という1つの数字に畳む作業は、読む人の手元に残ります。

パーセントを日数に畳むには、割り算3回で足ります

畳むのが難しく感じるのは、60を超える品目のパーセントをどう1つにまとめるかに、先に答えを決める必要があるからです。

平均してはいけません。水が10日分あっても主食が2日で尽きれば、その家は2日でもちません。いちばん早く尽きるものが、その家の日数です。

実際の計算は、リストの数字をそのまま使えます。目安の量は「1日ぶんの量 × 目安の日数」でできているので、日数で割り戻せば1日ぶんが出ます。さきほどの家族なら水59Lが7日分なので——

59L ÷ 7日 = 1日 8.4L。家に24Lあるなら 24 ÷ 8.4 ≒ 水は2.9日分

同じことを主食(42食 ÷ 7日 = 1日6食)と携帯・簡易トイレ(70回分 ÷ 7日 = 1日10回)でもやって、いちばん小さい数字を選べば終わりです。3つで足ります。品目を全部数える必要はありません。

数え方をもう少していねいに追いたい方は、うちは、あと何日分?——防災の日までの1週間で数える3ステップに、3人家族の例で最後まで書いてあります。

数えたあと、足すのは1つでいい

出た日数が思ったより小さくても、そこからやることは1つだけです。いちばん小さかった項目に足す。それ以外に足しても、家全体の日数は動きません。

水が2.9日分・主食が2.1日分なら、動かせるのは主食のほうです。レトルトご飯を1パック足すだけで、その家の日数は伸びます。水をもう1箱買っても、この家の日数は2.1日分のままです。

リストの数量を上から順にそろえていくと、量が多くて途中で止まります。日数で見ると、次に買うものが毎回1つに決まります。

出典

必要量の目安、および住まいの種類による3日分/7日分の振り分け: 東京備蓄ナビ(東京都総務局総合防災部防災戦略課)。本文の表の数値は、大人2人+乳幼児1人・ペットなしで実際に算出した結果です。

備蓄の目標(まずは3日分、1週間やその先も見据えて): 東京備蓄ナビ「備蓄って何のため?」

算出に用いた係数は東京備蓄ナビの公開データに基づきます(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)。

最終確認日: 2026年9月7日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「リストの数字が大きく見えても、大丈夫です。まず日数で割って1日ぶんにすると、うちがいま何日分なのかが見えてきますよ」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)

ハザードマップに「何日分いるか」は載っていない——浸水継続時間の探し方

ハザードマップに「何日分いるか」は載っていない

ハザードマップを開いて、自分の家の色は確かめた。0.5〜3.0mの区域だった。——そこまでは、多くの方がされていると思います。

問題はその次です。で、うちは何日分そなえておけばいいのか。マップをどれだけ眺めても、そこは書いてありません。

色は「深さ」です。「日数」は別の数字で、別の地図に載っています。

マップの色が答えているのは「深さ」だけ

ここからは、実際に公開されているハザードマップで確かめていきます。例に使うのは横浜市港北区のものです。一級河川(鶴見川)の流域にある政令指定都市の区で、洪水・内水・高潮の3種類がそろって公開されている——多くの地域と同じ作りをしているためです。

洪水ハザードマップの色分けは、浸水の深さを表しています。港北区の凡例はこう書かれています。

  • 0.0〜0.5m未満 … おとなの膝まで浸かる深さ
  • 0.5〜3.0m未満 … 1階天井をこえて浸水する深さ
  • 3.0〜5.0m未満 … 2階部分まで浸水する深さ

浸水深と建物の階の対応。0.0〜0.5m未満はおとなの膝まで、0.5〜3.0m未満は1階天井をこえて、3.0〜5.0m未満は2階部分まで浸水する深さ。

階級の区切りは、家の構造に合わせて決められています。

これは「どこへ逃げるか」を決めるための数字です。備蓄の話でいえばどこに置くかには効きますが、何日分いるかには答えていません。

水が1階の天井まで来るとして、それが半日で引くのか、2週間残るのか。マップの色は、そこを区別していないからです。

深さから置き場所を決める方法は、浸水深で決める、備蓄の置き場所に書きました。この記事では日数のほうを追います。

日数を決めているのは「浸水継続時間」

その半日か2週間かを答えている数字が、別にあります。浸水継続時間といいます。

定義は「浸水深0.5mに達してから、その水深を下回るまでの時間」です。0.5mというのは、おとなの膝の高さ。国土交通省の資料には、浸水深が膝の高さ以上になると、ほとんどの人が避難困難だったと記されています。

浸水継続時間=家から出られない時間、そのもの

つまりこれは、水が引くまで買い物にも給水にも行けない日数です。備蓄が何日分いるかを決めているのは、深さではなくこちらのほうでした。

ところが、配られたマップには載っていません

ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。浸水継続時間は、お住まいの市区町村が配っているハザードマップには載っていないことがほとんどです。

さきほどの港北区の浸水ハザードマップは、4枚組で公開されています。洪水(河川氾濫)、内水、高潮、そして解説面。このどの凡例にも、浸水継続時間はありません。あるのは浸水深のめやすだけです。

これは横浜市の不備ではありません。市区町村のハザードマップは「どう逃げるか」を伝えるための資料で、浸水継続時間はもともと別の図として公表されているからです。

では、どこにあるのか

3つの入口があります。どれか1つ辿れば出てきます。

  • 河川管理者のウェブサイト。国が管理する川なら国土交通省の各河川事務所、県が管理する川なら都道府県。「◯◯川 洪水浸水想定区域図 浸水継続時間」で探せます
  • 浸水ナビ(国土地理院)。地点を指定すると、その場所の浸水深が時間とともにどう変わるかが出ます
  • ハザードマップポータルサイト(国土交通省)。「重ねるハザードマップ」でレイヤーとして見られます

その港北区を流れる鶴見川で辿ってみます。国土交通省京浜河川事務所が「鶴見川水系洪水浸水想定区域図(浸水継続時間)」を公開していて、凡例は次の5段階でした。

  • 12時間
  • 24時間(1日間)
  • 72時間(3日間)
  • 168時間(1週間)
  • 336時間(2週間)

色ではなく、はじめから日数で書かれています。備蓄の目標日数として、そのまま使える形です。

出てきた日数を、必要な量に変える

あとは掛け算です。よく使われる3つの階級について、実際の量を出しました。

浸水継続時間 大人2人 大人2人+小学生2人
72時間(3日間) 水18L/主食18食/簡易トイレ30回分 水33L/主食33食/簡易トイレ60回分
168時間(1週間) 水42L/主食42食/簡易トイレ70回分 水76L/主食76食/簡易トイレ140回分
336時間(2週間) 水84L/主食84食/簡易トイレ140回分 水152L/主食152食/簡易トイレ280回分

「まず3日分」という言葉をよく聞きます。あれは全国どこでも最低限これだけは、という下限であって、お住まいの場所の答えではありません。2週間の区域にお住まいなら、3日分は5分の1です。

「まず3日分」は全国共通の下限。うちの数字は、うちの浸水継続時間が決めます。

ただし、先に確かめてほしいことが2つあります

1つめ。浸水継続時間の図には注記がついています。支川の決壊による氾濫、想定を超える規模の降雨、高潮や内水による氾濫は考慮されていません。実際の浸水継続時間とは異なる場合がある、という前提で読んでください。「考慮されていないもの」をどう受け止めるかは、想定の外側で詳しく書いています。

2つめが大切です。お住まいが「家屋倒壊等氾濫想定区域」に入っていないかを、先に見てください。これは堤防の決壊にともなう氾濫流や河岸侵食で、家そのものが倒壊・流出するおそれがある区域です。港北区のハザードマップの凡例には、こう書かれています。

  • 屋内での退避ではなく、早期の立ち退き避難が必要な区域

この区域では、何日分そなえたかは関係ありません。家に留まる前提が成り立たないからです。備蓄の日数を考えるのは、その区域の外にお住まいだと確かめてからにしてください。

順番はこうなります

  • 家屋倒壊等氾濫想定区域かどうかを見る(入っていれば、そもそも逃げる)
  • 浸水継続時間を調べる(市区町村のマップではなく、河川管理者か浸水ナビで)
  • 出てきた日数ぶんの量を用意する

マップの色を見て「怖いな」で終わってしまうのは、色が日数を答えてくれないからです。もう1枚めくれば、うちの数字が出てきます。

出典

浸水深の凡例・家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)の説明: 横浜市「浸水ハザードマップ(港北区)」

浸水継続時間の凡例(12時間/24時間/72時間/168時間/336時間): 国土交通省 京浜河川事務所「鶴見川の洪水浸水想定区域図(浸水継続時間:想定最大規模)」

浸水深の階級が家の構造(1階の床高・2階の床下・2階の水没)に対応していること: 国土交通省「洪水浸水想定区域図作成マニュアル(第4版)」

浸水深と避難行動(膝の高さで避難が困難になる): 国土交通省「川の防災情報」

地点ごとの浸水深と時間の変化: 国土地理院「浸水ナビ」/各種ハザードマップ: 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」

必要量の目安(水3L・主食3食・簡易トイレ5回、いずれも1人1日あたり): 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)

最終確認日: 2026年8月29日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「調べるのは1回きりで大丈夫です。お住まいの川の名前で浸水継続時間が分かれば、あとは日数を入れるだけですよ」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)

うちは、あと何日分?——防災の日までの1週間で数える3ステップ

うちは、あと何日分?

9月1日は防災の日です。1年のうちで、家族が備蓄の話にいちばん付き合ってくれる日かもしれません。

買い足す前に、まずやることがあります。いま家にあるもので、うちは何日もつのかを数えることです。

数えるのは3つだけ。水・主食・トイレ。いちばん小さい数字が、うちの日数です。

電卓もアプリも要りません。割り算を3回するだけです。順にやってみます。

ステップ1 水は「1人1日3L」で割る

まず、家にあるペットボトルの水を全部足して、リットルにします。2Lボトルが12本なら24Lです。

これを1日に必要な量で割ります。目安は次のとおりです。

  • 大人・高齢者・小学生以上 … 1日3L
  • 未就学児・乳幼児 … 1日2.4L

この3Lは、飲む量ではありません。調理に使う水も、歯みがきや口すすぎの水も入った数字です。「そんなに飲まない」と感じるのはそのためで、減らして数えると足りなくなります。

大人2人と未就学児1人の家なら、3 + 3 + 2.4 で1日8.4L。家に24Lあるなら——

24L ÷ 8.4L ≒ 水は 2.9日分

ステップ2 主食は「1人1日3食」で割る

次は主食です。レトルトご飯、パックの麺、乾麺、パンの缶詰。水と火をあまり使わずに食べられるものを、食数で数えます。

  • 大人・高齢者・小学生以上 … 1日3食
  • 未就学児 … 1日2.4食
  • 乳幼児(0〜2歳) … 0食(離乳食・ミルクを別に数えます)

さきほどと同じ家族なら、1日8.4食。レトルトご飯が18食あるとすると——

18食 ÷ 8.4食 ≒ 主食は 2.1日分

ここで「おかずは?」と思われたかもしれません。おかずも大事ですが、日数を決めるのは主食のほうです。おかずだけが何日分あっても、主食が尽きた日にごはんは終わります。まずは主食で数えてください。

ステップ3 トイレは「1人1日5回」で割る

最後がトイレです。簡易トイレ(便袋と凝固剤のセット)を、回数で数えます。

  • 未就学児以上 … 1日5回
  • 乳幼児(0〜2歳) … 0回(おむつを別に備えます)

大人2人と未就学児1人なら、5 + 5 + 0 で1日10回。30回分の箱がひとつあるなら——

30回分 ÷ 10回 = トイレは 3.0日分

ここが0だったご家庭も多いはずです。3日分以上のトイレを備えている世帯は27.2%で、水の69.8%・食料の59.8%と比べて突出して低いのが実情です。

いちばん小さい数字が、うちの日数です

3つ並べてみます。

  • 水 … 2.9日分
  • 主食 … 2.1日分
  • トイレ … 3.0日分

この家の答えは、平均の2.7日分ではありません。2.1日分です。

ひとつでも尽きたら、その日から在宅避難は続かない

水が10日分あっても、主食が2日で尽きればその家は2日でもちません。だから合計でも平均でもなく、いちばん少ないところが、うちのほんとうの日数になります。

平均で数えると「水だけたくさんある家」が安全に見えてしまいます。これがいちばん危ない勘違いです。

数えたあと、足すのは1つだけでいい

2.1日分と出ると、少なく感じるかもしれません。でも、ここからが本題です。

足すべき場所は、もう決まっています。いちばん小さかった項目です。この家なら主食です。

レトルトご飯を6食——スーパーで1パック買い足すくらいの量です——足すと、こうなります。

24食 ÷ 8.4食 ≒ 主食は 2.9日分。水と並びました

1パックで、家全体の日数が0.8日分伸びました。いちばん小さいところに足すときだけ、うちの日数は動きます。逆に言えば、水をもう1箱買っても、この家の日数は2.1日分のまま1ミリも変わりません。

備蓄が続かない理由の1位は「お金がかかる」(28.1%)です。全部を一度にそろえようとするから、そうなります。いちばん低いところに1つだけ。これなら今週の買い物のついでに終わります。

出典

備蓄率(水69.8%・食料59.8%・携帯/簡易トイレ27.2%): 内閣府「防災に関する世論調査」(令和7年8月調査)

備蓄しない理由の1位「お金がかかる」28.1%: ミドリ安全「2025年度 家庭の防災対策実態調査」

必要量の目安(水3L・主食3食・簡易トイレ5回、いずれも1人1日あたり): 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)

最終確認日: 2026年8月25日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「数えて少なくても、へこまなくて大丈夫です。いちばん小さかったところに1つ足すだけで、うちの日数は動きますよ」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)