うちは、あと何日分?——防災の日までの1週間で数える3ステップ

うちは、あと何日分?

9月1日は防災の日です。1年のうちで、家族が備蓄の話にいちばん付き合ってくれる日かもしれません。

買い足す前に、まずやることがあります。いま家にあるもので、うちは何日もつのかを数えることです。

数えるのは3つだけ。水・主食・トイレ。いちばん小さい数字が、うちの日数です。

電卓もアプリも要りません。割り算を3回するだけです。順にやってみます。

ステップ1 水は「1人1日3L」で割る

まず、家にあるペットボトルの水を全部足して、リットルにします。2Lボトルが12本なら24Lです。

これを1日に必要な量で割ります。目安は次のとおりです。

  • 中学生以上・大人・高齢者 … 1日3L
  • 3歳〜小学6年生・乳幼児(0〜2歳) … 1日2.4L

この3Lは、飲む量ではありません。調理に使う水も、歯みがきや口すすぎの水も入った数字です。「そんなに飲まない」と感じるのはそのためで、減らして数えると足りなくなります。

大人2人と小学生1人の家なら、3 + 3 + 2.4 で1日8.4L。家に24Lあるなら——

24L ÷ 8.4L ≒ 水は 2.9日分

ステップ2 主食は「1人1日3食」で割る

次は主食です。レトルトご飯、パックの麺、乾麺、パンの缶詰。水と火をあまり使わずに食べられるものを、食数で数えます。

  • 中学生以上・大人・高齢者 … 1日3食
  • 3歳〜小学6年生 … 1日2.4食
  • 乳幼児(0〜2歳) … 0食(離乳食・ミルクを別に数えます)

さきほどと同じ家族なら、1日8.4食。レトルトご飯が18食あるとすると——

18食 ÷ 8.4食 ≒ 主食は 2.1日分

ここで「おかずは?」と思われたかもしれません。おかずも大事ですが、日数を決めるのは主食のほうです。おかずだけが何日分あっても、主食が尽きた日にごはんは終わります。まずは主食で数えてください。

ステップ3 トイレは「1人1日5回」で割る

最後がトイレです。簡易トイレ(便袋と凝固剤のセット)を、回数で数えます。

  • 3歳以上 … 1日5回
  • 乳幼児(0〜2歳) … 0回(おむつを別に備えます)

大人2人と小学生1人なら、5 + 5 + 5 で1日15回。45回分の箱がひとつあるなら——

45回分 ÷ 15回 = トイレは 3.0日分

ここが0だったご家庭も多いはずです。3日分以上のトイレを備えている世帯は27.2%で、水の69.8%・食料の59.8%と比べて突出して低いのが実情です。

いちばん小さい数字が、うちの日数です

3つ並べてみます。

  • 水 … 2.9日分
  • 主食 … 2.1日分
  • トイレ … 3.0日分

この家の答えは、平均の2.7日分ではありません。2.1日分です。

ひとつでも尽きたら、その日から在宅避難は続かない

水が10日分あっても、主食が2日で尽きればその家は2日でもちません。だから合計でも平均でもなく、いちばん少ないところが、うちのほんとうの日数になります。

平均で数えると「水だけたくさんある家」が安全に見えてしまいます。これがいちばん危ない勘違いです。

数えたあと、足すのは1つだけでいい

2.1日分と出ると、少なく感じるかもしれません。でも、ここからが本題です。

足すべき場所は、もう決まっています。いちばん小さかった項目です。この家なら主食です。

レトルトご飯を6食——スーパーで1パック買い足すくらいの量です——足すと、こうなります。

24食 ÷ 8.4食 ≒ 主食は 2.9日分。水と並びました

1パックで、家全体の日数が0.8日分伸びました。いちばん小さいところに足すときだけ、うちの日数は動きます。逆に言えば、水をもう1箱買っても、この家の日数は2.1日分のまま1ミリも変わりません。

備蓄が続かない理由の1位は「お金がかかる」(28.1%)です。全部を一度にそろえようとするから、そうなります。いちばん低いところに1つだけ。これなら今週の買い物のついでに終わります。

出典

備蓄率(水69.8%・食料59.8%・携帯/簡易トイレ27.2%): 内閣府「防災に関する世論調査」(令和7年8月調査)

備蓄しない理由の1位「お金がかかる」28.1%: ミドリ安全「2025年度 家庭の防災対策実態調査」

必要量の目安(水3L・主食3食・簡易トイレ5回、いずれも1人1日あたり): 東京備蓄ナビ(東京都)のオープンデータに基づく(MIT License, Copyright (c) 2021 Tokyo Metropolitan Government and other contributors)

最終確認日: 2026年8月25日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「数えて少なくても、へこまなくて大丈夫です。いちばん小さかったところに1つ足すだけで、うちの日数は動きますよ」

うちの必要量を計算してみる(かんたん診断)