蔵太郎

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水道・電気は何日で戻るのか——首都直下地震の想定で見る「1週間分」の意味

水道・電気は何日で戻るのか

「備蓄は1週間分」とよく言われます。では、大きな地震のあと、電気や水道は実際に何日で戻るのでしょうか。

国は2025年12月、首都直下地震の新しい被害想定を公表しました。その中に、電気・水道・ガスが日を追ってどこまで戻るかの見通しがあります。

先に要点を書きます。

戻る順番は、電気 → 水道 → ガス。1週間たっても、水道は6人に1人が断水

日を追って見ると、こう戻ります

想定では、ライフラインが止まっている割合が、次のように減っていきます(停電は軒数、断水は人数、ガスは戸数に対する割合です)。

直後 1日後 3日後 1週間後 2週間後 1か月後
停電 52% 52% 52% 2% 2% 2%
断水 29% 27% 24% 16% 9% 2%
都市ガスの停止 13% 12% 12% 10% 7% 2%

中央防災会議の作業部会「都心南部直下地震の被害想定」(2025年12月19日)の停電率・断水率・支障率(断水は停電の影響を含む値)。首都圏全体の割合で、被害の大きい地域ほど長く続きます。

割合は首都圏全体の平均です。想定は、復旧の条件が厳しい地域では、止まる期間がさらに長くなる可能性があるとも書いています。

電気:3日目までは約半分の家で止まる

停電は、3日後までは約半分(52%)の家で続くと見込まれています。発電所が被災して、電気を送る力そのものが足りなくなるためです。

1週間後には2%まで下がります。ただしこれは、電線などが壊れて使えない家の割合です。発電所の復旧には1か月ほどかかるとされていて、4日目以降は計画停電などで、電気を使える時間帯が限られる前提になっています。

備蓄でいえば、明かりと、スマートフォンの充電に効いてきます。夜が3回以上来る前提で、懐中電灯やランタンの電池、充電器を見ておくと安心です。

水道:1週間たっても、6人に1人

断水は、直後の29%から少しずつ減ります。それでも1週間後に16%、2週間後に9%。ほとんど解消するのは1か月後です。

1週間後の16%は、およそ6人に1人です。直後に断水した29%と比べると、断水した人の半分以上が、1週間たってもまだ水が出ない計算になります。2週間後でも、3割ほどが残ります。

水道が止まると、困るのは飲み水だけではありません。水洗トイレも流せなくなります。水とトイレの備蓄は、ライフラインの中でいちばん長い「待ち」に向き合うものです。簡易トイレの数え方は災害用トイレは何回分いるのかにまとめています。

水とトイレは、7日分を「ゴール」ではなく「通過点」として見る

ガス:最後に戻る

都市ガスは、止まる家の割合こそ1割ほどですが、戻るのがいちばん遅く、最も長い地域で約5週間かかると見込まれています。安全点検とガス管の復旧に時間がかかるためです。

ガスが止まっているあいだの調理は、カセットコンロが頼りです。一方で、電気は1週間ほどでおおむね戻る見込みなので、そのあとは電気ケトルや電子レンジでも温められます。カセットボンベが特に要るのは、電気もガスも使えない最初の数日です。

「1週間分」は、何を待つための日数か

並べてみると、1週間は電気がおおむね戻るまでの長さに重なります。電気が戻れば、明かりと充電、それに温める手段がそろいます。

一方で、水道とガスはその先も続く家があります。1週間分がそろったあとに余裕を足すなら、水とトイレに足しておくのが、この想定に合った足し方です。

ここで見ているのはライフラインの話です。水や食料などの支援物資がいつ届くかは別の話で、公助はいつ来るのかにまとめています。

もうひとつ、この数字は首都直下地震の想定です。南海トラフ地震や、お住まいの都道府県が独自に出している被害想定では、地域ごとに見込みが違います。お住まいの都道府県の防災のページで「被害想定」を探すと、ライフラインの見通しが載っていることがあります。

出典

停電率・断水率・都市ガスの支障率の推移、電力の供給側設備の復旧に1か月程度を要すること、被災4日目以降は計画停電等の需要抑制対策により少なくとも1日のうち決まった時間帯は電気を使えると想定していること、断水がおおむね1か月後に解消すること、都市ガスは供給停止が多い地域でも約5週間で供給支障が解消されること、復旧に係る条件が厳しい地域では供給停止がさらに長期化する可能性があること: 中央防災会議 防災対策実行会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ「都心南部直下地震の被害想定【定量的な被害量】」(令和7年12月19日)Ⅲ 4. ライフライン被害と復旧の見通し(PDF 3.8MB)/資料一覧ページ

最終確認日: 2026年10月15日

蔵太郎

蔵太郎のひとこと

「戻る順番が分かると、何から備えればいいかが見えてきますね。まずは3日分から。そこから1週間分へ、少しずつ積んでいきましょう」

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